がっちりマンデーのコーヒー情報

2023.11.19の「がっちりマンデー」という番組で、コーヒービジネスを取り上げていました。「儲かる!コーヒービジネス」。主な内容は3つ。

(1)ドトールコーヒー : ブレンドコーヒーが一番人気。焙煎にこだわり、コーヒーのおいしさを追及している。直火焙煎。「熱風式よりもおいしい」とのこと。

 毎回、火力や風量を微調整しているそうです。全国のドトールの店の豆を一か所で焙煎しているということでした。当然と言えば当然かもしれませんが、全国どこでも「ドトールのコーヒー」と胸を張れるということでしょうね。私は、今まで軽く見ていました。1回しか入ったことがないし、また行きたいとも思っていませんでした。もう一度行ってきちんとブレンドコーヒーを味わってみたいと思います。

(2)ポストコーヒー : コーヒーのサブスク。月1980円で3種類のコーヒーが届く。食後のデザート、好きなフルーツなどの質問に答えることで好みが診断され、それに基づいて豆がセレクトされるという仕組み。4つのパラメーターで診断する・・・1.焙煎度 2.酸味 3.アロマ  4.コク 

 200種類以上用意された珈琲豆は焙煎士によってパラメーターが設定されているので、それを使って診断を元にマッチングさせるとのこと。なるほど、うまくできています。ただ、大事なのは2回目以降。1回目のフィードバックに基づいていい選択をするので、リピーター率が極めて高くなっています。

(3)チューズコーヒー : ーC が掲げられたコーヒーショップ。デカフェ(カフェインレス)コーヒーをメインにしているところ。自社でおいしいデカフェコーヒー豆を作っています。東北大学内に研究所を設けて研究・開発をしているそうです。

 その方法が超臨界二酸化炭素抽出法。珈琲豆を入れた容器に二酸化炭素を入れ、温度は50度に設定。圧力をかけます。その大きさは10mp。通常の100倍の圧力だそうです。カフェインは70%除去しつつ、糖質は40%の抜けにとどめているのが、すごいらしい。まあ、これまでのデカフェははっきり言ってスカスカな感じでしたが、それが改善されているということでしょう。味がある、ということです。

 私の周りでもデカフェのニーズがあります。この会社、アフリカにこのデカフェマシーンを持ち込んで、現地で生産するそうです。コスト的に有利らしいですね。徐々に値段が落ち着いて、普及が進むかもしれません。

 実は、当方が最近仕入れた「マンデリンデ カフェ」は、また違った方式の【液体二酸化炭素抽出法】で作られたデカフェコーヒーです。確かに今までのカフェインレスよりは味がします。仕入先の「コーヒービーンズクラブ」のサイトでは次のように書かれています。

”従来の製法(液体処理法や超臨界二酸化炭素抽出法)と比較して、香りと味わいがよくなりました。”

超臨界二酸化炭素抽出法が最先端ではないようですね。ただ、液体二酸化炭素抽出法のマンデリンであっても、正直言ってカフェインのあるマンデリンと同じとは言えないと思います。別物と思って楽しむべきだと私は思います。

(おまけ)番組の終わりには「森永卓郎のおすすめ」がありました。「酪王カフェオレ」というコーヒー牛乳。福島県のソウルドリンクだそうです。気になりますね。入手方法はいくつあるようですが、とりあえずアマゾンでも買えるようです。

酪王カフェオレ(アマゾンで購入)

ルワンダ 焙煎度合いによる違い 三段階で

豆の生産国や銘柄は大事ですが、
コーヒーは、同じ豆でも焙煎度合いによって、
ずいぶんと表情が変わってきます。

ただ、焙煎の途中で豆を取り出していって、
比較すると言うことは これまでしたことがありませんでした。

今回思い立って、次のポイントで豆を取り出していきました

(1)1ハゼが始まってすぐ(かなりの浅煎)

(2)1ハゼと2ハゼの間(中煎程度)

(3)2ハゼが始まってから20秒程度(深煎)・・・焙煎終了

左から、浅煎・中煎・深煎です。

ルワンダ 三段階

挽いた状態 ↓

ルワンダ三段階 挽いた状態

抽出してみると、液色もはっきりと違いが分かります。 ↓

ルワンダ3段階 抽出後 液色

●実際に飲んでみての感想

(1)浅煎

アーモンドのような香ばしい香り。味は水っぽく感じました。
酸味がありますが、突き刺すような感じではありません。
エグ味もあまり、感じませんでした。透明感があって、紅茶のような感じです。
珈琲の重さがいやだと言う人には、これもありかなと思いました。

(2)中煎

一口目に、酸味を強く感じます。香りは、珈琲らしくなっています。
バランスは悪くないのでしょうが、個人的には、逆に物足りない感じがします。

(3)深煎

深みのある珈琲らしい香りと味。 オイルが良く出ていて、うまみもあるという感じ。
甘みを感じます。あとで苦味にも気付く。
やっぱり、自分は深煎が好きなんだなと思います。
どうしても、深くすると豆の個性が薄くなってしまいますが。

●まとめ

一回の焙煎で、3種類の焙煎度合いの特徴を示すことができることが確かめられました。
人に説明するとき、3回焙煎するのは、時間がかかりすぎるので、
どうしても事前に用意しておかなければならないと思っていたのですが、
これなら、リアリティの高い説明ができると思います。

ちなみに、最終的にこの3つの抽出液を混ぜて、ブレンドを試してみました。

結果的に、 なかなかいい! です。

焙煎度違いの同じ豆のブレンド。 今までも何度かやったことはありましたが、
3種類は初めて。 まとまりがいい感じがしました。

振りがよくなくて、
ムラができてしまったものも、実は 結果的にはブレンドと言えます。

ただ、それでは狙って味作りができないことと、
極端に生だったり、
こげているものが混じっていることがある と言うことで、問題ありです。
基本は、ムラが少ないように焙煎したいものです。(2014.01.23)

同じ豆を浅煎り/中煎り/深煎りにしてみた | グアテマラ

グアテマラ ラ・ベラ ハニー・パカマラ と言う豆を、
三段階で焙煎してみました。

自分なりに焙煎度合いはコントロールしているつもりですが、
一度に三段階を焙煎しわけることは、これまであまりありませんでした。

今回、気が向き、焙煎豆の色合いとカップを比較してみることにしました。

<焙煎の比較>
それぞれ、火にあててから1分30秒で一度火を止め、2分放置。
その後、メインの焙煎に入ると言うのは同じ。
どこで止めるかで焙煎度合いに違いをつけます。
その差は、ほんの15秒から1分程度のこと。 繊細なものです。

浅煎り

・・・1はぜ=5’05–6’20 

  2はぜ始まる前の 6'25 で終了させる。 

中煎り

・・・1はぜ=5’05–6’15  

  2はぜが6'20から始まり、10秒後の 6'30 終了。

深煎り

・・・1はぜ=5’05–6’15  

  2はぜが6'20から始まり、25秒後の 6'45 終了。 

写真を見てもらうと、なんとなく違いが分かってもらえると思いますが、
自分がイメージしていたよりも、はっきりとは差が出ませんでした。

特に浅煎りは、1はぜ終了の判断が遅かったせいで、
イメージよりも焙煎が進んでしまいました。

焙煎中は、網の上からだと豆の色ははっきりとは確認できないので、
音と煙の具合で、進み具合を判断します。

豆や、その日の気温や湿度などの条件によって、はぜ音や煙の切れ目が
つかみづらいことがありますが、 今回はつかみにくかったです。

浅煎りはあと5秒ほど早く止めることで、もっと差は分かりやすくなったと思います。

注意)私の焙煎は、一般的な基準よりも深いほうに偏っていると思います。


<カップの比較>

さて、焙煎豆の色は、あまりはっきりとは分かりませんでしたが、
最終的に大事なのはカップです。

それぞれ、豆8グラム、出来上がり140ccという分量で、
ハリオの円錐ペーパーで抽出しました。

深入りは蒸らし機能のついたコーヒーメーカー「珈琲王」
中煎りと、浅煎りは、ハンドドリップしました。

確認したかったのは、「浅いほど酸が強いだろう」という予想が正しいのかということ。

浅煎り

・・・やや水っぽい感じが。まだ変化しきっていない成分があるぞ、と言う感じ。
   軽やかで、どんどん飲める。酸は感じるが、思ったよりも強くなかったです。

中煎り

・・・甘酸っぱさを感じた。私の好きな味。酸も強く、甘みもしっかり感じる。
   一番、「味を出している!」という感じ。

深煎り

・・・ビターチョコレートのようなコクと甘み。
  「ニガアマ」という感じですね。フレッシュさはありません。
   複雑性は中煎りに負けますが、冷めたときの口当たりは、他に変えがたいです。

結論から言うと、中煎り(=2はぜ始まってまもなく終了)が一番、味が良く出ています。 酸味も一番出ているし、後味としての甘みも感じます。 コクは深煎りに負けますが、一番、力強さを感じました。

普段、珈琲をのみ慣れていない大学生の息子にも試してもらったが、
中煎りを指して、「これが一番すっぱい。のみづらい。」と言っていました。

味が強く出ているということだろうと思います。
やや冷めてきたところで飲んでもらったので、酸は苦になったかもしれません。

浅すぎると、十分に化学変化が起こっていないので、酸も全開にならないのでしょう。
「浅ければ浅いほど酸味が強い」というのは、思い込みだったということが分かりました。

さめてくると、中煎りも浅煎りも酸がとがってくるような感じで、
確かに飲みにくくなります。

温かいうちに飲みきるなら、浅煎りも、中煎りもとってもいいです。

私の得意のだらだら飲みとなると、
「やっぱり深煎りでなきゃね」と思いました。

(2013.12.24)

手網で自家焙煎 | 豆の動きをスローで確認

私が手網で焙煎をするようになってから15年ほど。
毎週欠かさず1回以上は焙煎をしています。
自分の飲む分は自分で焙煎するというふうにしています。

たまには、知り合いに焙煎の仕方を教えることもあります。
何人かに一人は、「自分も焙煎してみたい」ということで、始めています。
やり始めは、振り方が安定せず、焼き上がりがムラになることが多いですが、
それでも、市販の古くなった豆よりはおいしいと感じているようです。

今回の自分の焙煎の様子を、撮影しました。
スローで撮影したものもありましたので、アップします。
ポイントは、テロップにして入れてあります。
この動画を見ることで、
ある程度のことはつかんでいただけるのではないかと思います。

スローの映像は、私も初めて見ました。
思ったよりも、均等には動いていないんだな、と思いました。
昔、自分のスキーのすべりをビデオに撮ってもらい、見てみたところ、
思ったよりも下手だったことに軽くショックを受けたことがありますが、
そのことに近い感覚でした。

しっかりと手を抜かずに振りつづけると、
(振り方のコツがつかめていなくても、)
まあまあの焙煎豆は出来上がります。
豆を動かし続けることができれば、いいということです。

(2013.03.29)

自宅車庫での焙煎の様子 | youtubeでご覧ください

毎週末、私は欠かすことなく焙煎をします。

コーヒーは毎日飲むものだし、
安く手に入れたいし、おいしくなければいやだし。

現在の私にとっては、
自分で焙煎したもの以上においしい豆は、なかなかないわけです。

自宅の車庫で焙煎している様子をyoutubeにアップしました。

火力を安定させるため、風を受けないようにシャッターを下ろしています。
ちょっと薄暗いのですが、ご覧ください。

焙煎の要領は、動画のテロップに書いておきました。
やったことのない人でも、
これを見ればできそうな気になってくれるのではと 思います。

自宅で焙煎するメリットは

1)新鮮 & おいしい!!!
2)安い!!
3)好みの味が作れる!

コーヒーのおいしさは、新鮮さと大いに関係あります。

焙煎後、2日後から1週間までが一番おいしい時だと私は思います。
自分で焙煎すると、おいしいコーヒーにとって一番大事な「新鮮さ」を
自分でコントロールできるんですね。

自宅で焙煎するデメリットは

1)煙が出る、、、キッチンだとけっこう厳しい。
2)技術がないと、不良豆を作ってしまう。
3)道具や生豆を用意するのがめんどうな場合がある。
(リアル店舗では扱っているところは少ないということです。
ネットで用は足ります。)(2013.03.21)

2024.11.23追記—-
現在となっては、古くなってしまったところもあるのですが、とりあえず記事は復活させます。
手網焙煎はもちろん継続中。最近の焙煎の様子はまた別にYouTubeに上げて、その記事もアップしたいと思っています。

コーヒーの好みを表現するために | 味と香りとコクと

「おいしいコーヒー」とは、
新鮮な豆から入れたコーヒーだということを前提にした上で、
自分の好みに合ったコーヒーのことです。

お店で豆を選ぶとき、
または、人に好みを聞かれたとき、
自分の(飲む人の)好みを的確に表現したいものです。

味と香りについて、「好み」を表現するためのポイントを考えてみました。
業界には、それなりの言葉があるようですが、日常の言葉を使うことにします。

<味の表現> (弱い)→   →   →   →   →   → (強い)  
【酸味】 ・ない  ・少ない  ・少しある  ・強い(酸っぱい)
【苦味】 ・ない  ・少ない  ・少しある  ・強い(苦い)
【甘み】 ・弱い  ・強い

たとえば、私の場合なら  
「酸味は少なく、苦味は少しあり、甘みの強い」
コーヒーが好みだ と表現します。

<香りの表現>・・・「味」ほどコントロールできません。
購入のとき希望がかなうとは限りません。

【植物の香り】    ・花のような  ・果実のような  ・草のような
【カラメル系の香り】 ・ナッツのような ・キャラメルのような  ・チョコレートのような
【炭化した香り】   ・スパイシーな  ・煙のような
香りで豆を注文することは困難ですが、好みとしては言えたほうがいいと思います。

私の場合は、 「チョコレートのような香り」が好きですね。
「花のような香り」も好きです。
こちらは、焙煎が浅い場合が多いです。

<コクのこと>
さて、味と香り以外の要因として、「コク」というものもあります。
「ボディ」という言い方をする場合もあります。
口で感じる、コーヒー液の重量感。または粘り気。
さらさらと入っていくのは、「コクが少ない」。
舌にまとわりつくような感覚がある場合、「コクがある」。

<味><香り><コク>について書いてきましたが、
実は、これら焙煎された豆の特徴は、産地よりも、その豆の焙煎度合いによって 大きく変わります。

 極端な話し、どこで栽培されたコーヒーでも、
★深煎りにする(焙煎度合いを進ませる)と、酸味は少なくなり、苦味が強くなります。  
甘みも強くなります。(甘みは生豆の持っている力の差が大きいと思いますが。)
香りはカラメル系になります。  コクは増します。

★浅煎りにする(焙煎をあまり進ませない)と、酸味が多く、苦味は弱くなります。
香りはフレッシュで、果実や花の香りが強調されます。  
浅煎りのときにより生豆の個性が出ます。
豆の香りの個性を楽しむなら浅煎りがいいです。  
コクはあまりありません。

【まとめ】
コーヒーの「好み」を伝えるには、いろいろな表現が可能ですが、
好きな焙煎度合いをひとこと言うだけで、好みの傾向を知らせることができます。
自分は「深煎り」の豆が好きです。
自分は「浅煎り」の豆が好きです。
「中煎り」というのも、ありです。
その上で、味や香りやコクについて、補足説明をしていけば、
相手はよりよくわかってくれると思います。

焙煎しているメーカーや店は、 「この豆はこの焙煎度合いがいいだろう」と判断して、 その焙煎度合いを選択しているわけです。
焙煎業者によっては、同じ豆で「深煎」「中煎」「浅煎」と 焙煎度合いを分けている場合もあります。
それぞれ持ち味が違っていて、同じ生豆とは思えないこともよくあります。
私が自分で焙煎をする理由の一つに、 「焙煎度合いで好みの味」が作れるということがあります。(2012.11.19)